2012年01月31日

「南極。」

 ギャグ小説、なのです。

 ギャグ小説というものがジャンルとして成立しているかどうかは別として、最も書くのが難しく厳しい分野ではないかと思います。
 文章で人を笑わせるのって本当に難しい。

 その難しさについては作中で存分に語られています(事実上の敗北宣言と取れなくもない)ので、私が申し上げることは何もありません。
 ただ、そう、ひと言付け加えるとしたら、メタな展開も行き過ぎると内輪ウケ臭がしてくるから、その辺の塩梅も難しいよね、ということでしょうか。

 連作短編形式なのですが、一番面白かったのは、こち亀とのコラボの「ぬらりひょんの褌」かな。
 こち亀には何の思い入れもありませんが、この作品、いきなり中野から始まるのですよ、中野。そう、京極読者にはお馴染みの土地、中野です。これだけでもう口元がにやけるってもんでしょ。うひひ。

 内容には触れませんが、やっぱりこの人は異世界を繋ぎ合わせるのが巧いなあと感服しました。

 あと面白かったのは、不可解な都市伝説を見事に解体してみせてくれたところ。
 作者オリジナルの都市伝説ではあるのですが、都市伝説が生成される過程ってみんなだいたいこんな感じなんだろうなぁと。

 うん、やっぱり私は理屈っぽい京極作品が好き。京極さんには理屈をこねくり回していてほしいものであります。

posted by nakaji at 15:41 | Comment(0) | TB(0) | 読書記録>フィクション
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