「不連続の世界」 恩田陸

不連続の世界(幻冬舎文庫)恩田陸  初めて恩田作品を読んだのは15年以上前のことだと思う。『六番目の小夜子』だった。  評判が良かったので読んでみたのだけれども、私には今ひとつ良さがわからず、何だかこの人とは合わない気がするという印象だけが残った。  以降、他の作品を手に取ることはなかったのだが、たまたま本作を読む機会に恵まれたので挑戦してみた。  塚崎多聞という音楽プロデューサーの視点で紡がれる5編は、ホラーのようなミステリのような、面白い味わいの物語だ。  ホラー色が強いのは、聞くと死にたくなる歌の真相を探る『悪魔を憐れむ歌』。  ミステリ色が強いのは多聞…

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