「書楼弔堂 破暁」
書楼弔堂 破暁京極夏彦
パッと見、全然読めない本書のタイトルは、「しょろうとむらいどう はぎょう」だそうです。
連作短編形式のこの新シリーズの舞台は明治。
謎多き古書店主とうだつの上がらない感じの語り手という、どこかで聞いたような組み合わせじゃあないかね関口君。
でも、こっちの関口君(いや、関口君じゃないけど)は元武家の嫡男という出自で、働かなくても暮らしに不自由しない人。それに胡坐をかいてるわけじゃないけど、いわゆる高等遊民ってやつなのかな。
あっちのシリーズと違って、凄惨な殺人事件が起こったりするわけでもなく、わりと穏やかな流れで話が進んでいく…