「狐笛のかなた」

狐笛のかなた (新潮文庫)上橋菜穂子  狙ったわけではないんだけど、狸の話のあとに狐の話を読むことになってしまいました(途中でラッコのマンガも読んだけど!)。  どちらもファンタジーで、話の根底に「死」が横たわっているのに、まるで違うタイプ。  本書は狸たちと違って、笑える場面はひとつもなし。全体的に物悲しさが漂っていて、ずっと薄闇の中にいるような雰囲気を感じました。  物語の舞台が、いつの時代かもどこの地方かもわからないのが神秘的でいい感じ。あとがきによると、あえて限定しなかったそうです。登場人物の名前から辛うじて日本であることが窺えますが、もしかしたら日本っぽいっ…

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